心的システムと日常言語解析 - Shintaro Sawayama

心的システムと日常言語解析

By Shintaro Sawayama

  • Release Date: 2015-10-31
  • Genre: Philosophy

Description

人はどのように言葉を用い、使用しているのか。また、思考はどのように行われるのか。この疑問に答えようとするのがこれから話す内容である。それを知るには認知意味論、脳神経科学、システム論が必要である。私はこれらを融合するための哲学的原理を仮定する。また、実際に心的システムを言語との関連で述べることにする。
人の思考はほとんどが無意識のうちに行われる。無意識という概念は人が説明しにくい人間行動を説明するブラックボックスである。私はこの無意識の定義が何なのかは定義することができなかったが、これを簡単に説明することはできる。人の思考から価値や行動基準を奪ってしまえば、無意識が残る。なぜなら人はそれらを放棄しても生きるからである。それには隠された基準のようなものがある。それが無意識である。さらに無意識を言語化してやれば言語化できない、直感的な並列思考が残る。この無意識なくして人の思考は完全に知ることはできない。この二段階の無意識の構造は日常行動において人を支配するかのように強力なのである。
私がこれから展開する理論は日常言語によっていかに心的システムが構築されるのかを説明するものである。それによって、人は人生の中での言語思考の文脈においてどこにいるのか知ることができる。また、どのように思考しているのかも説明する。全ての言語の使用は全て思考である。生きているうえで無駄なものは一切ない。

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